【SDGs17のゴール】13.気候変動に具体的な対策を

SDGs(持続可能な開発目標)17のゴール(目標)。その項目の13個目に掲げられているのが「気候変動に具体的な対策を」です。SDGsでは、2030年までに気候変動およびその影響を軽減するための緊急対策を講じることを目指しています。直近では、2020年1月に開催された世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(通称:ダボス会議)でも、気候変動対策が大きな目玉の一つとなるほど注目が集まっているトピックです。

SDGsが喫緊の具体的な対策を求める「気候変動」は何が問題なのか

国連の下部組織にあたる「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が2014年に公表した『IPCC第5次評価報告書(AR5)』によると、「気候システムの温暖化には疑う余地はない」、その上で「人間の影響が20世紀半ば以降に観測された温暖化の支配的な要因であった可能性が極めて高い(95%以上)」とのことです。

世界の平均気温は1880~2012年の過去42年間で0.85℃上昇しました。この気温上昇の半分以上は人間の活動による温室効果ガス濃度の増加等が原因とされています。人間の活動によって増加した主な温室効果ガスには、二酸化炭素(CO2)、メタン、一酸化窒素、フロン類等があり、その大半を化石燃料由来、森林減少や土地利用変化などによるCO2が占めています。

それではこのまま進むとどのような事態が生じてしまうのでしょうか。想定される最悪のケース、高位参照シナリオ(2100年における温室効果ガス排出量の最大排出量相当の予測に基づいたシナリオ)の場合、世界の平均気温は、1986~2005年の平均値を0.0℃とおくと、2081~2100年に最大4.8℃上昇すると予測されています。

+1.0℃未満では暑熱や洪水など異常気象による被害の増加が懸念されます。これはもう現実に起こっていることです。+1.0℃以上では、サンゴ礁や北極の海氷などのシステムに高いリスク、またマラリアなど熱帯の感染症の拡大が予想されています。+2.0℃以上になると、作物の生産高が地域的に減少、また利用可能な水の減少が心配されます。

+3.0℃以上では、広範囲にわたって生物の多様性に損失が生じ、また大規模に氷床が消失して海面水位の上昇が懸念されます。そして、+4.0℃以上になると、多様な種の絶滅リスクが高まり、世界の食糧生産が危険に晒されるおそれがあります。

SDGs「13.気候変動に具体的な対策を」に紐づけられる5つのターゲット

SDGsでは、17のゴールの各々に紐づけられる169のターゲットを定めています。「13.気候変動に具体的な対策を」のターゲットは以下の5つになります。

13-1すべての国々において、気候関連災害や自然災害に対する強靱性(レジリエンス)及び適応力を強化する。
13-2気候変動対策を国別の政策、戦略及び計画に盛り込む。
13-3気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関する教育、啓発、人的能力及び制度機能を改善する。
13-a重要な緩和行動の実施とその実施における透明性確保に関する開発途上国のニーズに対応するため、2020年までにあらゆる供給源から年間1,000億ドルを共同で動員するという、UNFCCCの先進締約国によるコミットメントを実施するとともに、可能な限り速やかに資本を投入して緑の気候基金を本格始動させる。
13-b後発開発途上国及び小島嶼開発途上国において、女性や青年、地方及び社会的に疎外されたコミュニティに焦点を当てることを含め、気候変動関連の効果的な計画策定と管理のための能力を向上するメカニズムを推進する。
出所:外務省HP資料に基づいてクラウドクレジット作成

「気候変動」を食い止めるためには、気温上昇の主たる要因の一つである人間の活動による温室効果ガスの排出削減の対策を講じることが必要不可欠です。具体的には、SDGs「7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに」でも掲げられている「クリーンエネルギー(再生可能エネルギー)」の普及拡大などが挙げられます。

気候変動問題は、貧困や飢餓をはじめ、様々な問題とつながりを持っています。気候変動問題に対策を講じ、世界全体で歩を進めていくことは、包括的に社会課題を解決することにつながります。これを踏まえて、今後より一層の議論、取組みをしていくことが肝要です。